SSブログ

遠いところへ行きたい夏休み③~歩いてしか行けない場所へ

【2015年8月31日】

山道を越えて秘境「ウエンナイ」へ

礼文島で2日目の朝。
まぶしい朝陽、とってもいい天気だ。
今日も1日歩くぞ~!

dsc_8183_520.jpg

礼文島には「歩いてしか行くことができない」集落がいくつかある。
今日これから歩いていく「ウエンナイ」は国立公園の「特別保護地区」にあり、その貴重な自然環境を守るために自動車道がなく、約3キロの峠越えの山道を歩く。
車道がないからこそ守られている自然、大汗かきながらたっぷり堪能。

dsc_8187_1.jpg

さぁ、山道歩きの始まり。
山道の頂上までは森の中に続く歩道をのんびり上っていく。
額からは汗! 汗!
でも、森の空気が気持ちいい! 

dsc_8189_520.jpg

頂上を越えると景色は一変し、渓谷の中を進む。日陰もなく、暑い! 暑い!

dsc_8211_1.jpg

沢の中を流れるきれいな水。
冷たくて最高に気持ちよい!

dsc_8205_520.jpg

この谷間を抜けると集落の入口に。

dsc_8207_1_2.jpg

道端にはかわいらしい花々が咲き、山道歩きの疲れを癒やしてくれる。  

dsc_8213_1.jpg

ウエンナイに着きました。
ここは、”歩いてしか行けない民宿”だった「ウエンナイ荘」跡。
一度、泊まってみたかったな、秘境の宿。

dsc_8224_520.jpg

ウエンナイの浜では昆布干しの真っ最中。おいしい香りが漂ってます。
ここで昆布漁と浜茶屋をしているおばちゃんに話を聞くと、今年ウエンナイに住んで漁をしているのは一軒だけとか。

dsc_8226_1.jpg

青い空、青い海、そして番屋。
礼文島の西海岸は断崖絶壁の無人境が続き、その小さな入り江にウエンナイはあります。 

dsc_8219_520.jpg

砂浜に干された昆布。穏やかな浅瀬では磯舟で昆布漁。
ずっとここにたたずんでいたい、そんな心地よい時間が流れている、歩いてしか行くことができない集落「ウエンナイ」。
15年ぶりに、大汗かきながら歩いて来て、ほんとよかった。

dsc_8229_1.jpg

さて、かわいい花々に見送られ、山道を越えて俗世(笑)へ帰るぞ。

dsc_8230_520.jpg

午前中いっぱい歩いて喉がカラカラ。
香深港で利尻島を眺めながらの一休みは一本だけビール^^

歩いてしか行けない灯台へ

dsc_0806_1.jpg

帰りのフェリーは17:50。
残された時間はあと4時間。まだまだ行きたいところがある。
歩いてしか行くことができない元地灯台へ。
そして、あの岬の景色を見たい!

dsc_0805_1.jpg

元地灯台への山道の入口がある知床までは、差閉、奮部といった漁師町を歩きます。
炎天下、カラフルな魚箱が強烈なコントラスト。

dsc_0807_520.jpg

このテトラが顔に見えて笑ってしまう。「どこへ行くんだ?」と話しかけられたような・・・。

dsc_0862_1.jpg

香深港から約4キロ、漁師町の風情をたっぷり感じながら歩いてきました「知床」へ。
ここが元地灯台への山道入口。
ここから約3キロずーっと登り、行くぞ!  

dsc_0811_520.jpg

広がる笹草原、見上げる青空、てくてく山道を登っていきます。暑い!

dsc_0815_1.jpg

途中、ちょっとだけオアシスな森の小道。

dsc_0820_520.jpg

オアシスを抜けると、強風地帯で進められる森林づくりの現場。
植栽後16年を経て、樹高は3m弱。歩みは超スローでも、防風柵の高さを超えて、着実に育つアカエゾマツ。ここも森へ還る日が来る。

dsc_0819_1.jpg

だいぶ登ってきたけど、まだ半分。
時間がない、休んでる暇はない。  

dsc_8235_520.jpg

ついに来たぞ元地灯台!
この景色が見たくて大汗かいて登ってきたぞ。
疲れも吹っ飛ぶ絶景。

dsc_0835_1.jpg

滅多に撮らない記念写真。
でも、今日は撮りたい。

dsc_0827_520_1.jpg

15年経っても、この景色と青い海は変わらず。
疾走する漁船の白波が消えるまで眺めてました。

美しい景色の中に立つ「岬分校」へ

dsc_0858_1.jpg

元地灯台にいつまでもたたずんでいたいけど、もう一カ所行きたいところがある。
利尻富士に向かって山道を下ります。

dsc_0863_1.jpg

道端には白いニャンコがお昼寝。

dsc_0871_520.jpg

こんな気持ちよい景色の中に立つ「岬分校」。
実は本当の学校ではなく、映画のロケのセット。
最果ての島を舞台にした吉永小百合主演の「北のカナリアたち」。
映画の内容は、北の島が舞台だと何故にこんな悲しい物語なのか・・・でも、この背景の中で描かれるシーンは印象深かった。
このセットが本当の学校に思え、あの物語の幸せな部分は実話に思えてくる。

dsc_0875_1.jpg

だいぶ陽も陰ってきた。帰り道を急がなきゃ。
また、漁師町を歩いて香深港へ。
今日は山坂を20キロ以上歩いているはず。
でも、すごく疲れているはずの足がとても軽い♪  

dsc_0888_1.jpg

フェリーの出航の時間が近づいてきた。
この2日間、ほんと歩いた。すごく疲れているけれど、この爽快感。
来てよかった・・・礼文島へ。

dsc_0897_520.jpg

汽笛とともに、少しずつ遠くなっていく礼文島。
夕陽を背景に輝く海とシルエットの島影。
楽しかった2日間の締めくくりにふさわしい、心に残る光景。

dsc_8259_520.jpg

だんだん小さくなっていく島影が、夕闇に消えていくまでずーっとデッキに立っていました。
また来るよ。そのときまでお世話になった皆さんお元気で。
そして礼文島の素晴らしい自然と景色、いつまでも。

タグ:礼文島
nice!(0) 

遠いところへ行きたい夏休み②~最果ての島へ・・・

【2015年8月30日】

3年間暮らした思い出の島

「礼文島に転勤したい!」って手を挙げたのは、まだ20代だった18年前。
そして、その数ヶ月後、念願叶って期待と不安を胸に赴任。全力(自称^^)で走った3年間。
沢山のすばらしい人たちと出会い、楽しかった日々。その思い出を胸に島を離れてもう15年。
思い出は歳を重ねるごとに大きく重く。でも、ずっと遊びに来たいと思ってた。
そして、今、射程距離内の兜沼でキャンプ中。

dsc_8005_520_2.jpg

朝4時に目が覚める。
「やっぱり礼文島に行きたい!」
今から稚内港へ車を走らせれば、朝1便のフェリーに間に合う。こんなに近くにいるんだ「行こう!」
日本最北限の離島は稚内から約60km、フェリーで約2時間、ボレアース宗谷に乗船。

dsc_0723_1.jpg

私が礼文島にいた頃にはなかった新造船。
きれいなフェリーです。

dsc_0728_520_1.jpg

朝陽に輝く最北の海。もう北海道は視界の外に。
17年前の礼文島着任の日を思い出しながらデッキに立ち尽くす。

dsc_0719_1.jpg

観光シーズンが過ぎた2等船室はゆったり。
札幌からの夜行乗り継ぎでお休み中の方が多いかな。

dsc_8021_1.jpg

デッキに立つと懐かしい潮の香り。
そんな心地よい風にずーっと吹かれていたい。
船室にいるなんてもったいなくて。
利尻島の前を過ぎるともうすぐだ。

dsc_0726_520.jpg

礼文島が見えてきた。
何もかもが懐かしく、熱いものが込み上げてくる。

dsc_0739_1.jpg

香深港フェリーターミナルにもうすぐ着岸。
心拍数上がる^^;

dsc_0887_1.jpg

船を下りると、あちこちに懐かしい顔が。
うれし過ぎる^^

dsc_0742_1.jpg

バイクに乗ってさらに北へ
礼文島は周囲約72km。本当はひたすら歩きたい。
でも今回は行きたい場所が沢山ある。
まずはバイクで最北限を目指す。  

dsc_8027_520.jpg

「島を愛するキャンパーの植樹」1999.9.26
朝6時に集まってみんなで植えた木々、大きく育ってる。
あれから16年・・・、最北限では成長はとても遅いが、しっかり根付き、確実に伸びている。

dsc_8022_1.jpg

あの頃、子供が無事に生まれてきますようにって、毎日、ジョギングがてら、お参りに通ってたんだよな^^

dsc_8046_1.jpg

香深港から約30km。
最北限の岬「スコトン岬」から、かつては住民がいたトド島を望む。 

dsc_8050_1.jpg

礼文島は花の浮島とも呼ばれ、その気候から海抜ゼロメートルから高山植物が咲き誇る。
花の季節のピークは過ぎても、道端には旅人を和ませるかわいらしい花々が。

dsc_8042_520.jpg

その青さに吸い込まれてしまいそうな澄海岬、背後にはゴツゴツしたゴロタ岬。
しばし足を止めて見入ってた。

dsc_0761_1.jpg

あの頃、毎日通った大沢の林道。
バイクを降りて歩くよ。  

dsc_0756_520.jpg

お! こんなに育ってる!!
厳しすぎる自然環境の下、防風柵の高さ超えるだけでもやっとかなと思っていたのが、もう4mは超えているアカエゾマツ\(^O^)/

dsc_0752_1.jpg

グイマツ、樹高は伸びないけれど、ずいぶん太くなってる。

dsc_0767_520.jpg

広大な山火事跡を復元するプロジェクト。
厳しいなんてもんじゃない気象条件、でもアカエゾマツは着実に成長中。
ここは島の水源地、広大な森林に還る日がきっと来る。

dsc_0783_1_2.jpg

江戸屋山道からトド島を望む。
海がほんと青い!!  

dsc_8051_520_2.jpg

礼文林道の入口にバイクを停めて、あの場所まで。

dsc_8053_1.jpg

森を抜けると、まぶしい日差しから逃げ場なし。
青い空、青い海、砂利道からの照り返し、あの日々を思い出す。

dsc_8062_1.jpg

だいぶ登ってきた。  

dsc_8057_520_1.jpg

空が近くなってきた。
晩夏の太陽に照らされて輝く、まぶしい笹原。
そのギラギラ感も懐かしい。幾度となく通った道。

dsc_8112_1.jpg

やっと礼文林道の頂上まで登って来たぞ。

dsc_8104_520_2.jpg

歩みは遅いけど、しっかり育ってる。ここがアカエゾマツの森に還る。

dsc_8106_1.jpg

植えられて16年が過ぎた。樹高は2m・・・。
あの厳しい冬を考えたら、根付いているだけでもすごいと思う。
頑張れアカエゾマツ^^  

dsc_8156_520.jpg

だいぶ陽が傾いてきたけど、桃岩歩道をゆっくりと。
ここもあの頃、毎日のように歩いた道。この時間の優しい光の中、歩くことの心地よさ。

dsc_8145_1.jpg

いつまでも眺めていたい光景。

dsc_8165_1.jpg

影を入れて、自分の存在を誇示したりして^^

dsc_8144_520.jpg

これくらい陽が傾いた頃、ここにたたずむのが好きだったな。
どうする?、もうすぐ最終便のフェリーの時間だ。

やっぱり今夜は島に泊まろう。

島には日帰りのつもりで渡ってきた。
でも、歩いて行きたい場所がまだまだ沢山ある。これで帰ったら次はいつになるか。
幸い、汗かきな分、着替えも十分持ってきてる。素泊まりの宿も取れた^^v 
キャンプ場の管理人さんに「今日は戻れない」って電話もした。
よし!、一泊するぞ。

dsc_0795_520_2.jpg

礼文島で暮らした3年間、当時住んでいた家の前から毎日見ていた景色・・・仕事が終わった夕方、ほんとのんびり利尻島を眺めてたよな。

dsc_0796_1.jpg

陽も暮れたし、礼文島温泉「うすゆきの湯」へ。
熱めのお湯が歩き疲れた体に染みる。

dsc_0800_1.jpg

夜はやっぱりこれ。
礼文島の郷土料理「ホッケのちゃんちゃん焼き」。
思い出の味、ビールとともに染みてくるわ。
島を離れた後も親しくしてもらっている方と楽しく思い出話。 

dsc_8182_520.jpg

今夜は月夜。
ほろ酔い気分で香深港から夜の海に浮かぶ利尻島を眺め、礼文島で暮らした3年間と今日1日を振り返る、気持ちのよいひととき。
さぁ、明日も思いっきり歩くぞ~。おやすみなさい。

タグ:礼文島
nice!(0) 

遠いところへ行きたい夏休み①~特車、北へ・・・

兜沼公園キャンプ場(豊富町)

【2015年8月29日】

今年の夏休みは、とにかく北へ向かいたかった。

dsc_0713_520_46.jpg

いつもは勤務終了後の深夜急行(笑)だが、今回は通り抜ける思い出の町をしっかりと見て行きたい。
夏休み初日、朝食もそこそこにオロロンラインを北上。

dsc_0684_1.jpg

懐かしい町に着くと、車を停めて、のんびりと散歩。
あの角には何があったっけ?
あの店はまだあるかな。  

dsc_7983_520.jpg

メインルートを離れて、当時よく走った農道へ。どこまでも続く牧草地と果てしない青空が心地よい。

dsc_0674_1.jpg

この通りもよく歩いたな。あの店の婆さんママさんは、まだ生きてるとすれば(笑)相当な歳だな。
小さな町の繁華街。

dsc_0691_520.jpg

広大な牧草地の中、くぐり抜ける防風林は格子戸のよう。

dsc_0698_1.jpg

ここにあった建物はすっかり取り壊され、更地になってしまったんだな。
夏草と白詰草が思い出の跡。  

dsc_7981_520.jpg

青空がとっても広いぞ~\(^O^)/

dsc_0703_1_2.jpg

森になりつつあるな、いい感じ。

dsc_7984_520.jpg

どんどん北上、予定していた町も通り抜け、稚内の手前の豊富町へ。
兜沼公園キャンプ場に根を下ろし、明日から何しようかと、ワクワクするキャンプ初日の夕暮れ。

dsc_7995_1.jpg

安着祝いに、まずはサッポロ・クラシック!
ご飯を炊きながら、夕暮れのひとときを楽しみます。  

dsc_7999_1.jpg

陽が沈むとランプの優しい光の下で七輪で焼き物。
サイトのすぐ横は宗谷本線。のんびりガタンゴトンと走って行くディーゼルカーの音が心地よい響き。
さて、明日は何してすごそうか。

nice!(0) 

行くぞ海キャン浜中海岸

浜中海岸野営場(寿都町)

【2015年8月15日】

dsc_0492_w1.jpg

8月14日、金曜夜逃げで出発しP泊。翌朝、寿都町浜中海岸野営場へ。
お盆の寿都は賑やか。道沿いの家々では帰省した家族、お爺ちゃんお婆ちゃんが孫と楽しく過ごす、ほほえましい光景が。
帰ってこれる、いい田舎があるっていいことだよな~。
厳格だった父も、夏休みの帰省では、ご機嫌よく鼻歌交じりにこの海岸線をドライブしていたのをいつも思い出します。
海岸のサイトは、発電機と家庭用冷蔵庫(いったい何本ビール入ってるんだ^^;)を持ち込んでの大宴会があちこちで。でもそういうみなさんは日帰りなんで、夕方になると静かになってきました。
海はべた凪で、湖みたい。いい夜が過ごせそうです。

dsc_0488_1.jpg

トレーラーを定置したら、まずは墓参りへ。
親類縁者のお墓を回って、南無大師遍照金剛♪

dsc_0489_1.jpg

寿都温泉に入ってさっぱりしたら買い出しへ。
年に一度の楽しみなんだよね~。
牡蠣、ツブ、ヘラガニを大事にクーラーボックスへ入れ、野営場に戻ります。

dsc_0518_w.jpg

寿都湾の夕焼けショーを見ながら、炭火を熾します。
この空気感の心地よさ。

dsc_0510_1.jpg

まずは、ヘラガニ。
小さいけど、これがなかなか美味い!
程よい塩加減にビールが進みます。

dsc_0517_1.jpg

ツブと牡蠣をゆっくり焼き、心地よい潮風と斜陽を浴びながらマッタリ過ごします。

dsc_0498_1.jpg

この心地よさに一人で乾杯!
サッポロクラシック(北海道限定)美味い!!

dsc_0564_w.jpg

すっかり日も暮れて、静かな夜更け。
対岸の灯りを眺めていたら、いつの間にかウトウト。

【2015年8月16日】

dsc_0585_w.jpg

今日はお寺の境内に移動。
今夜は灯篭流しがあるので、ここに泊まります。

dsc_0578_1.jpg

今日もお墓参り。
従兄の息子さんにお経をあげてもらいました。

dsc_0590_1.jpg

灯篭流しまでは時間があるので、寿都の街をカメラ片手にのんびり散歩。
~寿都港~

dsc_0587_w.jpg

お地蔵さんが続く森の小路。

dsc_0595_1.jpg

寿都神社も参拝。

dsc_0605_1.jpg

夕方から灯篭流しの準備をちょっとお手伝い。

dsc_0612_1.jpg

お寺でお参りを済ませた灯篭の列が町中から集まってきました。

dsc_0627_w.jpg

寿都港まで灯篭の長い行列が続きます。

dsc_0633_1.jpg

港でまっている漁船に灯篭を託します。

dsc_0646_w.jpg

波間に揺れる灯篭の灯りを眺め、物思いにふけりながら合掌。
幽玄な光景に、言葉もありません。
今夏もいいお盆を過ごすことができました。

nice!(0)