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旅の終わり~そしてラストラン [ブルートレインの旅]

【2016年3月14日】

青森~札幌

ありがとう・・・最後の夜行列車「急行はまなす」

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昨夜はいつ眠ったのだろか。
心地よくフェードアウトした夜行列車での夕べ。
それに比べて、一気に現実に引き戻される札幌駅の朝。
今回は特にこの寂寥感は深く重い。
帰って来てしまったな~現実に。

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ホームに降りると、沢山の乗客が車両基地に帰っていく「急行はまなす」を見送りに集まっていました。

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もうこの青い夜行列車で旅に出ることはできないんだな。
祖父の故郷を訪ねる旅は、私のルーツをたどる旅でもあり、我が心の”銀河鉄道”急行はまなす「最後の旅」は、深く思い出に残る鉄路となりました。
ありがとう、北の大地を駆け抜けた最後の夜行列車「急行はまなす」。


そしてラストラン

ラストランまでの数日間、北の大地を駆け抜ける急行はまなすの姿を追って夜明けの鉄路へ立った。

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2016年3月20日 午前5時41分 千歳線(北広島~島松)

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2016年3月18日 午前6時00分 千歳線(苗穂~白石)

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2016年3月21日 午前5時41分 千歳線(北広島~島松)

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そしてラストラン・・・2016年3月22日 午前5時49分 千歳線(西の里~上野幌)

今、万感の思いを込めて 汽笛が鳴る
今、万感の思いを込めて 汽車が行く
ひとつの旅は終わり また新しい旅立ちがはじまる
(銀河鉄道999より)

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北へ帰る鉄路~886km [ブルートレインの旅]

【2016年3月13日】

鶴岡~余目~新庄~十文字~秋田~八郎潟~青森~札幌

陸羽西線で最上川を遡る

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北へ帰る日がやってきた。
今朝も良い天気だ。青春18きっぷを手に、鶴岡駅9時発の酒田行き823Dで羽越本線と陸羽西線の分岐点「余目駅」へ。道中の車窓に広がる山の景色が美しい。

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15分ほどで余目駅到着。

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余目駅では45分ほど乗り換え時間があるので、ちょっとお散歩に。 

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駅前通を歩いて行くと八幡神社があり、本殿の横には小さな祠があった。

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町並みは市街化されていても、歴史ある神社には、その街の原風景が残っているんじゃないかなといつも思う。 

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余目駅10時3分発、新庄行き156Dに乗り換え。
羽越本線から分かれて、陸羽西線を走ります。

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クロスシートの車窓には田んぼが広がります。

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陸羽西線(りくうさいせん)は、山形県新庄市の新庄駅から山形県東田川郡庄内町の余目駅までを結んでいます。

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山間のトンネルをいくつも抜けながら。

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陸羽西線には「奥の細道最上川ライン」の愛称が付けられており、その名の通り、路線の大部分は最上川沿いを走ります。

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だんだん雪深くなってきた。
もうすぐ新庄駅。 

奥羽本線に乗り換えて北上

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新庄駅からは新幹線に乗り換えて・・・ってのはウソ。
青春18きっぷは普通列車しか乗れません。
桜が飾られた新幹線ホームには東京行きの新幹線「つばさ」が発車を待っていました。

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新幹線とローカル線が同居する新庄駅。

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待合室で軽くお弁当を食べて。
さて、新幹線じゃなくて、私が乗るのはこっちの11時19分発、秋田行き2441M。
また、ロングシートの列車で修行(笑)が始まります。
札幌まであと815キロ^^;  

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「次は真室川♪」っていう車内放送に窓辺を見ると、「真室川音頭発祥の地」ののぼりが立っていました。
盆踊りで必ず流れているこの音頭。真室川ってここを流れていたんですね^^;

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1時間ほど電車に揺られて、十文字っていう駅で降りました。
ここは飲み仲間の出身地。
どんな町なのかちょっと見ておきたかったのです^^  

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どうやら「釣りキチ三平」の作者の出身地らしいです。

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十文字駅。  

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次の列車は90分後。
駅前通をてくてく歩いて、飲み仲間(笑)の実家があるという方へ。 

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市街地を抜ける広大な雪原が広がる田んぼ地帯。
飲み仲間は、このあたりで鳥海山を見て育ったらしい。
夏の景色も見てみたいなって思いました。

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さて、かなり遠くまで歩いてきたので、あまりのんびりしてもいられない。十文字駅に向かって急ぎ足で戻ります。
途中、十文字神社でお参り。

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お寺の前には、ありがたい言葉が掲げられ。
しばし物思いにふける(笑)

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14時7分発の秋田行き2443Mに乗車。札幌まであと745.8キロ^^;

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1時間半ほど電車に揺られて秋田駅到着。

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秋田駅では乗り換え時間が約30分ほど。

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駅前のバスターミナルは、秋田スギ!
2014年のグッドデザイン賞を受賞しているもの。

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当時写真で見て、これは素晴らしいって思っていたので。
今回の旅で偶然にも見られました。

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忙しく駅弁も購入。
でもロングシートの電車では食べにくい^^;
ということで・・・。

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16時発の八郎潟行き
2633Mに乗って八郎潟駅へ。

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外は雨模様になってきました。 

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16時37分、八郎潟駅到着。

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八郎潟駅前はこんな感じ。  

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八郎潟は、子どもの頃よく読んでもらった絵本「八郎」のモデルになった町。
駅前の壁画は八郎潟町伝統芸能の願人踊りと、県内3大盆踊りの一日市盆踊りが描かれています。 

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さて、待合室で秋田で買った駅弁をいただきま~す。 

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17時3分の青森行き679Mに乗ります。
札幌まであと636.1キロ。

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弘前駅では18分停車。
ホームでちょっとストレッチ^^
となりの五能線のキハ・・・乗りたいぞ。  

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やっと青森駅へ戻ってきました~。
体痛い^^;

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急行はまなすの発車時間まではだいぶあるので、いつもの「青森まちなかおんせん」へむかいます。
薄暗いアーケード街をてくてくと。  

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さぁ、温泉入って、各駅停車旅の疲れを取るぞ~。

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お風呂上がりの至福の一杯。

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青森名物「生姜味噌おでん」も注文して、ゆっくり過ごします。
こうやって夜行列車を待つのもこれで最後なんだなと思うと、名残惜しく、もう一杯ビールを注文。

これで本当に乗り納め~急行はまなす「最後の旅」

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そろそろ、北海道へつながる青森駅3番ホームに急行はまなすが入線する時間。
改札くぐって出迎えようか^^

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青函トンネル専用のED79も、北海道新幹線が開通すると退役かな。

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この勇姿も記録しておかなきゃ。この勇姿も記録しておかなきゃ。

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年季が入った真っ赤な車体。
昭和50年にED75として製造され、昭和62年に青函トンネル用の特別仕様に改造されてED79となった。もう40年以上走り続けている。青函トンネルをいったい何回駆け抜けたのだろうか。
青函トンネルが新幹線専用になると、もう二度とくぐることはない。あと一週間、無事に頑張ってほしい。

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発車の時間は刻一刻と迫ってくる。
青森駅での急行はまなすの勇姿、急いで撮り終えなくては。 

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青函連絡船時代から続くこの長いホーム。
青函トンネルの開通後は、連絡船の役割を担う列車の発着場所。
そして、その役割も間もなく終える。

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そろそろ乗り込もうか。
帰りの車輌は2号車B寝台。

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一夜限りの自分だけの指定席へ。 

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2号車はオハネ24。

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ブルーの車体に金ライン、三つ星マークがならんだB寝台車。
ほんのり温かな光が漏れる車内へ。

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私の寝台は2号車、6番下段。

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きれいにセッティングされた寝台車も見納めです。

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下段が私の指定席。 

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機関車特有の甲高い汽笛とともに、私にとっての急行はまなす「最後の旅」が動き出した。
ラストランまであと一週間。いつもより夜更けの車窓に寄り添う旅人が多い。
過ぎゆく夜、ゆっくり、しみじみと青森のお酒を飲む。

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夜もだいぶ更けてきた。
自分の寝台に戻って、車窓を流れる青函トンネルの灯をずーっと眺めていました。
いつまでも起きていたい、この微睡みの時間。
目を閉じるとこの希有な時空は終わるんだよな。  

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祖父の故郷「小名部」へ [ブルートレインの旅]

【2016年3月12日】

鼠ヶ関~小名部~鶴岡

心地よい朝、鼠ヶ関の町を散歩

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今朝も良い天気。民宿丸武さんで、お腹いっぱい朝食を食べて出発。

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祖父の故郷は鼠ヶ関から10キロほど山の中。
そこまでは親戚夫妻が案内してくれることになっているので、待ち合わせ時間まで鼠ヶ関の集落を探検する。 

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昨日は古代に関所があった新潟県境に行ったが、今日は江戸時代から明治5年まで関所があった場所へ。
観光マップを片手にてくてく歩く。
どうやらこのあたりあるようだ。

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ここが、北国街道と羽州浜街道の境「念珠ヶ関」(ねずがせき)のあった場所。
解説板を読みながら、この街道を人々が行き来していたのを思い浮かべ、その歴史の世界へタイムトリップ。

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今度は漁港の方へ行ってみよう。

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港のまわりの物産店の軒先には、とっても美味しそうな物がいっぱい。
キャンプ旅なら今夜の酒の肴にというところなのだが、残念。

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漁港の先には海に突き出た弁天島。
かつては干潮時しか渡れない小島だったそうだが、今は護岸工事で陸続きに。
そこには厳島神社があります。
お賽銭を投げ入れて参拝。 

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厳島神社を抜けると弁天島の先まで続く道。
斜面には祠が並んでいます。

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高波が来ると危ない道。
波しぶきを避けながら、恐る恐る進みます。

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ここを登れば、波は大丈夫。

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弁天島の先端の神社にも参拝。

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弁天島の先端に立つ鼠ヶ関灯台。沖に見えるには粟島(粟島浦村)。

いよいよ祖父の故郷「小名部」へ

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親戚夫妻と鼠ヶ関駅前で待ち合わせ、車に乗せてもらい、10キロほど山に入った祖父の故郷「小名部」(おなべ)の集落へ。

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祖父の兄弟や親戚の家を案内してもらう。
どこの家も薪ストーブを焚いているから、良い香りが漂っています。
スギ林の中に細長く続く集落に立ち上る白い煙、子どもの頃から思い浮かべていた祖父の故郷の風景が目の前にあります。

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先祖代々のお墓にもお参り。
私のひい爺ちゃん以前のご先祖様が眠っています。

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ひと通り親戚、ゆかりの皆さんを案内してもらった後、集落の一番奥で車を下ろしてもらました。
ここからは、最終バスまでの時間、1人で祖父の故郷の景色の中を歩きます。
雪解けの田んぼの畦ではお婆さんが山菜採り。

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青々した葉を広げた竹林。
いいタケノコが採れるそうです。

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どの家々の前にも陽当たりが良い場所には薪が積まれています。

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沿道には地域の皆さんが大切に守っているお地蔵さん。
お供えをあげて、私も参拝。  

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こんな山間の集落の道をのんびりと歩きました。

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板打ちされた家屋も結構ありました。
ここは商店だったようです。

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となりの集落へ続いている山道に入りました。冬期通行止めなので、突き当たりまでいってみます。

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お土産をいただいて、さらに重くなった(笑)リュックを背負って山道を。

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山道に降り注ぐ春の陽差しと、生命感あふれる木々の香りがとても心地よい。

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林内にはキノコのほだ木が沢山並べられていました。

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細い山道沿いに風雪に長年耐えてきた家々が連なります。

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風合いが良い感じの赤い屋根。山道沿いの作業小屋。 

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こういった造りの家々に、集落の歴史や風土を感じます。

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山の斜面にいくつも鳥居が続く祠がありました。
みなさんの信仰が生きている集落っていいなと思います。
ちょっと登って、お参りしてきましたよ。

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てくてく歩いて小名部神社前まで来ました。
ひなびた小屋と標語の数々、いい風情のバス停です。

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だいぶ陽も傾いてきました。
リュックもだんだん大きくなる^^

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小名部の鎮守である熊野神社(小名部神社)の創建は不詳ですが、古くは山の神が祀られていた社に熊野修験が熊野神の分霊を勧請合祀したと伝えられているそうです。

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鳥居がこんなに小さく見えるほどの大木がそびえ立っています。
この神社の長い歴史とともに守られてきた木々はとても神々しい。 

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神社の本殿は冬囲いでよく見えなくて残念でしたが、長年の風雪に耐えてきた貫禄は十分に感じました。

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登ってきた参道の階段、そして苔むした石垣。斜陽に照らされた境内の幽玄さ、その空気感に立ち止まりました。

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永年にわたって大切に守られてきた祠。
手を合わせて通り過ぎました。  

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神社の境内の前には山間を縫うように田んぼがならんでいます。
斜陽に白く輝く光景、ゆっくりすぎるこの時間が心地よい。

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山間の日没は早い。
集落をたっぷり歩き回って、祖父の故郷の空気を思いっきり吸い込んだ。
そろそろ最終のバスが通る時間だ。
フリー乗降バスなので、手をあげると止まってくれます。

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こんな夕景を眺めながら、のんびりバスを待っていました。
この山には中世に小名部城の城館があったと伝えられています。

いい一日を振り返りながら鶴岡へ

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やってきたバスに手を振り乗せてもらう。
座るのは何時間ぶりだろうか、ほんと今日は歩いた。
いつもは固い路線バスの椅子も今日はソファーに感じる(笑)

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帰りは海に沈むいい夕陽が見られそうなので、鼠ヶ関駅前でバスを降りずに、そのまま海岸線をバスで走り「あつみ温泉駅」へ向かい、そこから列車乗ることに。
一日の旅の思い出を抱え、この夕陽の中をのんびりバスで走るって感慨深い。  

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あつみ温泉駅でバスを降りる。
いい温泉街が広がる町だそうだが、それはまた今度。

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あつみ温泉駅のホームでたたずんでいると、黄金色に輝く景色の中を列車がやってきた。
17時15分発の酒田行き829Dに乗り込む。

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今夜は鶴岡駅前まで戻って泊まります。 

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いい一日だったなぁ~、そんな気分を心地よい夕陽がさらに盛り上げる。でもビールは鶴岡に着いてから。

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今日一日を振り返りながら、こんな車窓にずーっと眺めていました。

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17時52分、鶴岡駅に到着。
リュックが重い!!
ホテルは駅前、もうちょっと頑張ろう。

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ひとっ風呂浴びてさっぱりしたら、美味しいお酒を飲みに街へ出た。
地元の人たちが集っていそうな居酒屋さんへ。
カウンターで隣に座った農家をしているというおじさんと酒や肴を融通し合いながら、楽しく盛り上がり、いい夜になりました。

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青春18きっぷで鼠ヶ関へ [ブルートレインの旅]

【2016年3月11日】

青森~弘前~大館~秋田~酒田~鼠ヶ関

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目が覚めると青森。6時19分定刻で到着。
眠い目をこすりながらこのホームに降り立つのもこれで最後か。

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まずは、夜明けの街を歩いて、いつもの「青森まちなか温泉」で再起動。

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朝一番のバスが駅前通を行く。

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アーケードの下の商店街では、七輪で暖をとりながら開店準備中。
この風情、いつもいいなと思う。  

「青春18きっぷ」で今日もたくさん列車に乗れるぞ~!!

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青森から先は、この「無敵」(笑)の「JR全線」の”普通列車”5日間乗り放題!!の「青春18きっぷ」で、青森~秋田~山形を駆け抜けます。

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まず1本目は、7時55分発の弘前行きの644Mに乗車。
今日の目的地、鼠ヶ関駅到着は8時間後の15時52分の予定。
356.5キロの各駅停車の旅の始まり。

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通勤通学客で混み合った列車に40分ほど揺られて8時39分に弘前駅到着。
9時2分発の大館行き8646Mに乗り換えます。

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ホームの先にはまぶしい朝の空。まだ、37.4キロしか進んでない。
さて、今日2本目の列車で県境を越えて大館へ。
鼠ヶ関まではあと319.1キロ。 

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9時44分、青森県を抜けて秋田県大館に到着。
次の列車までは20分あるので、改札を抜けて駅前の忠犬ハチ公に会ってくる。
忠犬ハチ公は大館市の生まれ、大正13年に大館駅から荷物車に載せられて上京。後に主人への忠誠で有名になったことから、昭和10年に大館駅前にも渋谷駅前と同様のハチ公像が建てられたそうです。 

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秋田県といえば「きりたんぽ鍋」。
秋田の中でもこの北部に位置する大館が本場と言われているそうです(観光協会談)。
そして駅の中にも大きな鍋が!  

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3本目は10時4分発の秋田行き1648M。
鼠ヶ関までは、あと274.9キロ。 

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秋田平野をのんびり進む車窓は、ずーっと見ていても飽きません。
奥羽本線の電車は座席がロングシートなので、体をひねらないと景色が見にくいのが辛いけどね。
クロスシート(進行方向前後に座席が向いているヤツ)の列車に乗りたいぞ。

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過ぎゆく車窓を眺めていたら1時間50分なんてあっという間。
11時50分に秋田駅到着。

「羽越本線」に入ります~鼠ヶ関まであと170キロ

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秋田からは羽越本線に入ります。
4本目の列車は12時8分発の酒田行き542M。
ロングシートなんですね^^;
鼠ヶ関まであと170キロになりました。

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青森からは山を越え、秋田は平野を抜け、次は日本海へ。

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日本海らしい景色と家並みが車窓にも。

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高台から海を見下ろす車窓は心地よい^^

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山形県に入ったぞ。遊佐駅あたりだからこれが鳥海山?なのかな。

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13時55分、酒田駅到着。次の列車は35分後。ちょっと駅前散歩に。  

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お昼ご飯はまだなので、駅ソバくらいあるかな~。

・・・ない(ToT)

酒田からは念願(笑)の気動車~鼠ヶ関まであと65.9キロ

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5本目でやっと!!( ゚∀゚ )キタ━━━。酒田からは828D、、、、”D”は、ディーゼルカーの”D”。
やっとクロスシートの気動車の登場です。

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キハ48の1500番台。
直列6気筒ディーゼルターボの轟音が旅の風情をさらに高めます。
14時30分発、鼠ヶ関まであと65.9キロです。 

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キオスクで山形のおにぎりと玄米茶を購入。やっとお昼ご飯^^;

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車内は急にローカル線になりました^^;
クロスシートにがっしり(笑)と陣取って車窓に食いつきます^^v 

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くねくね曲がった海岸線を汽車は行く。

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いくつもトンネルを抜けて。

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ついにやってきましたよ「鼠ヶ関」。

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私1人を残して汽車は行ってしまった^^;

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はるばる来たぜ、ここは山形県の「鼠ヶ関」。
普通のきっぷで来たら青森~鼠ヶ関は5,940円。
でも青春18きっぷのお陰で2,370円で来れました。 

ちょっと新潟県まで散歩してみよう~ここは関所の町  

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ひっそりした駅前に出てみたよ。

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さぁ、駅前通を歩くぞ。  

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ん? 山形県に降り立ったばかりだが、新潟県境はこっち?

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鼠ヶ関の集落を新潟県境へ向けててくてく歩き出す。
北海道から来るとこの町並み、瓦屋根っていうだけで外国風情(笑)

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沿道のお地蔵さんにお賽銭をあげて旅の安全祈願。
この道はかつての街道だったのかな。
鼠ヶ関は、その名のごとく「関所」のあった町。   

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新潟県に、キタ━━━(≧∀≦)ノ━━━ !!!!!
全国的に集落の中を県境が走っているのはかなり珍しいらしい。(普通は山の稜線や川など)
このあたりに平安中期から、鎌倉初期の10世紀から12世紀ころまで古代の関所があったそうだ。
「鼠ヶ関」(ねずがせき)は勿来関(なこそのせき)、白河関と並んで奥羽三大関所の一つとされていた。
この境界を境に、住宅前の車のナンバーは、「庄内」と「新潟」にきっちりと分かれていました。

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お決まりの写真を撮っていると、近所のおじいちゃんに「どこから来たの?」。
「北海道です!」と答えると「ご苦労さんだね~」って。

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さて、鼠ヶ関の集落を散歩しながら、今夜泊めてもらう民宿を探します。

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そんなに広くないから、適当に歩いていれば、そのうち見つかるでしょう・・・^^

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電柱広告を見つけてホッとした^^;

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民宿丸武さん。
いつもなら私の旅は超格安ビジネス旅館ですが。
でも今夜は特別!!
魚屋さんがやっている評判の民宿に泊まるのです^^v  

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着きました~\(^O^)/
これで、すごく重いリュックからしばし離れられます。
明るい声に出迎えられ、とても良い感じ。 

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広々したきれいな和室を1人で占領!
貸し切り!なお風呂に入って晩ご飯を待ちます。 

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 さぁ、美味しい晩ご飯の始まりです。
第一陣はこんな感じで始まりました。分厚いカレイの煮付けがスゴく美味い!

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地元の美味しい冷酒をお願いしました。
超辛口「心酒」、染み渡る~!! 

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こんなに美味しいお刺身を食べたのは初めてかもってくらい美味かった。
北海道とはちょっと違った魚のチョイスです。 

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あっという間にお酒一本空きました。
2本目は「なまいき」、これも染み入る~!
この後も美味しい料理が続いたのですが、気分良すぎて写真撮り忘れて、とっても残念。
すごく豪勢な夕食でしたが、民宿価格、ほんとありがたかったです。評判は本物でした。

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祖父の故郷を訪ねて山形へ~「急行はまなす」最後の旅 [ブルートレインの旅]

【2016年3月10~14日】

「夜行列車に乗る」こと自体が目的…そんな旅が北の大地から永遠に消えてしまうまで、残された時間はわずか。心残りがないように、急行はまなす「最後の旅」に出た。

【2016年3月10日】

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平成28年3月26日の北海道新幹線の開通で、北海道から本州へ渡る在来線はなくなり、「夜行列車に乗る」こと自体が目的…そんな旅の仕方が北の大地から永遠に消える。
残された時間はわずか。心残りがないように、最後の”ブルートレイン”急行はまなすで旅に出よう。

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気持ちは決まった。
でも切符(B寝台券)は取れるのか?
いざとなれば「自由席」という手もある。でも毎日、駅に通ってやれるだけやってみよう。
その甲斐あって、なんと「急行はまなす」のB寝台券を往復手に入れることに成功\(^O^)/

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さて、切符を手に考えた。
出発は3月10日、帰りは3月13日なので、東北で3日間の滞在時間が取れる。
しかもこの時期は「青春18きっぷ」が使える^^v。。。。何をしようか?

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そんな時、ふと浮かんだのが生前、祖父が孫の私によく言っていた「いつか、爺ちゃんの故郷に遊びに連れて行ってやりたいんだよな~」との言葉。
未だ見ぬ世界「祖父の故郷」は、山形県、今は鶴岡市となった「旧あつみ町」の山の中。
目指す駅は羽越本線「鼠ヶ関駅」。早速、時刻表を手に調べてみると「十分行ける!!」
ラストランまであと10日の「急行はまなす」+「青春18きっぷ」の旅へ出発、進行! 

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今宵の急行はまなすは、
DD51の重連運転。
より一層、特別な旅に。 

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私が乗る車輌は、1号車B寝台。
スハネフ14は、床下にディーゼル発電機を積んだ「電源車」。
寝台車としては「エンジン音がちょっと騒がしい」けど、これも含めて楽しい夜汽車^^ 

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きれいにセッティングされたB寝台の様子を撮るために一番のりで乗車です。 

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私の寝台は下段の右側。
カーテンを閉めれば、私だけの世界^^

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暗がりに浮かび上がる「はまなす」のヘッドマーク。

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乗り込む人の波も消え、そろそろ出発時刻。

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発車1分前。ホームに立つ助役さんが鋭い視線で安全確認中。
私も自席へ戻ろうっと。

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札幌駅を22時ちょうどに発車。12両編成の「ブルートレイン」はゆっくりと加速していきます。
車掌さんの検札が終わると寝台車は減灯されて、心地よい「夜汽車」の時間に。
目指す「鼠ヶ関駅」は札幌駅から836キロの彼方。
「祖父の故郷はどんなところなのかな~?」。
今回の旅は私のルーツをたどる旅でもある。夜の世界が広がる窓辺で、列車が刻むリズムに身を任せ、いろいろなことを考えながら、「夜行急行」で至福の時間を過ごしました。  

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