【2014年11月29~30日】寝台特急北斗星:上野~札幌

ブルートレイン全盛の時代に、北海道ではブルートレインは走っていなかった。そして、青函トンネルが開業した1988年に、初めて東京~北海道をつなぐ「夢の寝台特急」として運行を開始したのが「北斗星」。走行距離1,214kmを16時間で駆け抜ける、JRの最長距離(定期旅客)列車。
新幹線の延伸とともにブルートレインはどんどん廃止され、今では現存する最後のブルートレインになってしまった。そして、もうすぐ部分開通する北海道新幹線の陰で廃止の噂…。


「乗れるうちに思う存分乗っておこう!」。しかし、北斗星のチケットは、ファン心理につけ込んだダフ屋行為の横行でプラチナ化。いつも一秒でソールドアウト!
でも、今回は駅員さんが気合いを入れて、発売開始と同時に発券機を叩いてくれて、幸運にも北斗星☆B寝台ソロ個室を確保\(≧∇≦)/
駅員さん曰く「取れたの一ヶ月ぶりだわ~、今回も一秒で全席完売、お客さんツイテるわ~」
2年半ぶりの北斗星の旅に出発、進行!

【2014年11月29日】


今回の旅の始まりは上野駅。
寝台特急北斗星の発車時刻は19時03分。
半日ゆっくり、時間はたっぷり。


こちらに来るといつも感じるのが、路地の先には由緒ある神社があり、そして地域のみなさんが自然体で参拝し、大事にしているってこと。 


創建は730年(天平2年)、下谷神社。
お賽銭を入れて、私も旅の無事をお参り。 


上野の良いところ(?)は、昼間っから呑んでいても変に罪悪感(笑)を感じないってこと。
だって、みんな呑んでるんだもん。   


立ち飲み屋はいつもにぎやか。ハイボールと美味しいモツ煮がたまりません。


ちょっとだけハイな気分で、合羽橋道具街を散策。
ここは料理道具・食器・厨房設備などなど興味深い品々がならぶ大商店街。  


キャンプでこんな鍋を使って料理するのもいいかも。
鉄鍋系、けっこう良い感じで見て回りました。でも、重いので購入断念^^; 


本物と見間違うような、すごく美味しそうな「食品サンプル」もずらり。
この氷付缶ビール、眺めてるだけで涼しくなりそう! 


地理不案内な私のために、こっちの呑み仲間が選んでくれた待ち合わせは雷門前。
テレビではよく見る有名な場所なんだけど、実際に来たのは初めて。大きな提灯にけっこう感動!


浅草寺でお参りしてから、浅草一丁目一番地一号「神谷バー」へ。


乾杯はもちろん「電氣ブラン」(30度)。  


勢いづいたところでもう一件。
この(寒い北海道にはない)開放感がとても新鮮。


北斗星の入線時間まで、ホッピー飲み飲み、楽しく過ごしました。   


上野駅13番ホームは行き止まり。「車止め」が始発駅を演出。 
発車20分前、北斗星が推進運転(バック)で入線。
ホームにはこれから始まる旅に興奮気味な皆さん^^・・・私も(ノ≧∀≦)ノ


さて、そろそろ発車の時間。
先頭車両の前では、夜汽車を囲んで記念撮影。さらに気分が高鳴ります。


さぁ、乗り込みますよ。  


ここから先は、いつかは乗ってみたい、あこがれのA寝台ロイヤル個室・・・私の部屋はこっちじゃないです^^;


さて、B寝台車に来ました。  


今回はB寝台ソロ個室の2階。
階段から見上げて、私の部屋は右側のドア。


ドアを開くとB寝台個室はこんな感じ。
A寝台ロイヤル個室とちがって、ベッドスペース+αですが、隠れ家的な居心地の良さ。
B寝台のサイズは長さ1.9m、幅70センチです。   


長い夜のお供に、おつまみと飲み物はキオスクで準備万端。


列車の発車前の高揚感って、離陸前の飛行機の緊張感とは全然違う。
「いいんだな~これが」
そして、静かに遠ざかるホームと街の景色も。  


大都会を抜け、車窓は少しずつ明かりが減ってきた。


夜空がだんだんと広がってきた。 


明かりを消して、ベッドに横になって窓から見上げると星空。
流れる架線の五線譜に音符のように星が並びます。そして、どこまでも列車についてくるのでした。
ベッドから星空を見上げながらの旅・・・いつの間にかウトウト、眠ってしまったのが心残り。

【2014年11月30日】


翌朝、目が覚めると車窓は北海道。
広々とした風景にホッとするものの、旅の終わりが近づいてるんだよな~。 


車窓を流れる景色、いつまでも見ていたい・・・。


定刻通り札幌駅に到着。
夜汽車から北の大地に降り立った旅人たちは記念撮影。


B寝台デュエット(2人用)個室には、こんな窓辺も・・・楽しい夜だったんだろうな^^


夜汽車の旅の余韻にひたりながら、ホームから回送されていく北斗星を見送る。
みんな同じ気持ちなんだろうな。
単なる移動手段な普通の列車では決してみられない光景。
国内最後・唯一のブルートレイン「北斗星」は、やはり特別な列車。
末永く走り続けてほしいけど、乗れるのはこれで最後かなと毎度思います。
1,214キロ、16時間の旅、無事終了・・・でも、またなんとか乗るよきっと。