祖父の故郷「小名部」へ [ブルートレインの旅]
【2016年3月12日】
鼠ヶ関~小名部~鶴岡
心地よい朝、鼠ヶ関の町を散歩
今朝も良い天気。民宿丸武さんで、お腹いっぱい朝食を食べて出発。
祖父の故郷は鼠ヶ関から10キロほど山の中。
そこまでは親戚夫妻が案内してくれることになっているので、待ち合わせ時間まで鼠ヶ関の集落を探検する。
そこまでは親戚夫妻が案内してくれることになっているので、待ち合わせ時間まで鼠ヶ関の集落を探検する。
昨日は古代に関所があった新潟県境に行ったが、今日は江戸時代から明治5年まで関所があった場所へ。
観光マップを片手にてくてく歩く。
どうやらこのあたりあるようだ。
観光マップを片手にてくてく歩く。
どうやらこのあたりあるようだ。
ここが、北国街道と羽州浜街道の境「念珠ヶ関」(ねずがせき)のあった場所。
解説板を読みながら、この街道を人々が行き来していたのを思い浮かべ、その歴史の世界へタイムトリップ。
解説板を読みながら、この街道を人々が行き来していたのを思い浮かべ、その歴史の世界へタイムトリップ。
今度は漁港の方へ行ってみよう。
港のまわりの物産店の軒先には、とっても美味しそうな物がいっぱい。
キャンプ旅なら今夜の酒の肴にというところなのだが、残念。
キャンプ旅なら今夜の酒の肴にというところなのだが、残念。
漁港の先には海に突き出た弁天島。
かつては干潮時しか渡れない小島だったそうだが、今は護岸工事で陸続きに。
そこには厳島神社があります。
お賽銭を投げ入れて参拝。
かつては干潮時しか渡れない小島だったそうだが、今は護岸工事で陸続きに。
そこには厳島神社があります。
お賽銭を投げ入れて参拝。
厳島神社を抜けると弁天島の先まで続く道。
斜面には祠が並んでいます。
斜面には祠が並んでいます。
高波が来ると危ない道。
波しぶきを避けながら、恐る恐る進みます。
波しぶきを避けながら、恐る恐る進みます。
ここを登れば、波は大丈夫。
弁天島の先端の神社にも参拝。
弁天島の先端に立つ鼠ヶ関灯台。沖に見えるには粟島(粟島浦村)。
いよいよ祖父の故郷「小名部」へ
親戚夫妻と鼠ヶ関駅前で待ち合わせ、車に乗せてもらい、10キロほど山に入った祖父の故郷「小名部」(おなべ)の集落へ。
祖父の兄弟や親戚の家を案内してもらう。
どこの家も薪ストーブを焚いているから、良い香りが漂っています。
スギ林の中に細長く続く集落に立ち上る白い煙、子どもの頃から思い浮かべていた祖父の故郷の風景が目の前にあります。
どこの家も薪ストーブを焚いているから、良い香りが漂っています。
スギ林の中に細長く続く集落に立ち上る白い煙、子どもの頃から思い浮かべていた祖父の故郷の風景が目の前にあります。
先祖代々のお墓にもお参り。
私のひい爺ちゃん以前のご先祖様が眠っています。
私のひい爺ちゃん以前のご先祖様が眠っています。
ひと通り親戚、ゆかりの皆さんを案内してもらった後、集落の一番奥で車を下ろしてもらました。
ここからは、最終バスまでの時間、1人で祖父の故郷の景色の中を歩きます。
雪解けの田んぼの畦ではお婆さんが山菜採り。
ここからは、最終バスまでの時間、1人で祖父の故郷の景色の中を歩きます。
雪解けの田んぼの畦ではお婆さんが山菜採り。
青々した葉を広げた竹林。
いいタケノコが採れるそうです。
いいタケノコが採れるそうです。
どの家々の前にも陽当たりが良い場所には薪が積まれています。
沿道には地域の皆さんが大切に守っているお地蔵さん。
お供えをあげて、私も参拝。
お供えをあげて、私も参拝。
こんな山間の集落の道をのんびりと歩きました。
板打ちされた家屋も結構ありました。
ここは商店だったようです。
ここは商店だったようです。
となりの集落へ続いている山道に入りました。冬期通行止めなので、突き当たりまでいってみます。
お土産をいただいて、さらに重くなった(笑)リュックを背負って山道を。
山道に降り注ぐ春の陽差しと、生命感あふれる木々の香りがとても心地よい。
林内にはキノコのほだ木が沢山並べられていました。
細い山道沿いに風雪に長年耐えてきた家々が連なります。
風合いが良い感じの赤い屋根。山道沿いの作業小屋。
こういった造りの家々に、集落の歴史や風土を感じます。
山の斜面にいくつも鳥居が続く祠がありました。
みなさんの信仰が生きている集落っていいなと思います。
ちょっと登って、お参りしてきましたよ。
みなさんの信仰が生きている集落っていいなと思います。
ちょっと登って、お参りしてきましたよ。
てくてく歩いて小名部神社前まで来ました。
ひなびた小屋と標語の数々、いい風情のバス停です。
ひなびた小屋と標語の数々、いい風情のバス停です。
だいぶ陽も傾いてきました。
リュックもだんだん大きくなる^^
リュックもだんだん大きくなる^^
小名部の鎮守である熊野神社(小名部神社)の創建は不詳ですが、古くは山の神が祀られていた社に熊野修験が熊野神の分霊を勧請合祀したと伝えられているそうです。
鳥居がこんなに小さく見えるほどの大木がそびえ立っています。
この神社の長い歴史とともに守られてきた木々はとても神々しい。
この神社の長い歴史とともに守られてきた木々はとても神々しい。
神社の本殿は冬囲いでよく見えなくて残念でしたが、長年の風雪に耐えてきた貫禄は十分に感じました。
登ってきた参道の階段、そして苔むした石垣。斜陽に照らされた境内の幽玄さ、その空気感に立ち止まりました。
永年にわたって大切に守られてきた祠。
手を合わせて通り過ぎました。
手を合わせて通り過ぎました。
神社の境内の前には山間を縫うように田んぼがならんでいます。
斜陽に白く輝く光景、ゆっくりすぎるこの時間が心地よい。
斜陽に白く輝く光景、ゆっくりすぎるこの時間が心地よい。
山間の日没は早い。
集落をたっぷり歩き回って、祖父の故郷の空気を思いっきり吸い込んだ。
そろそろ最終のバスが通る時間だ。
フリー乗降バスなので、手をあげると止まってくれます。
集落をたっぷり歩き回って、祖父の故郷の空気を思いっきり吸い込んだ。
そろそろ最終のバスが通る時間だ。
フリー乗降バスなので、手をあげると止まってくれます。
こんな夕景を眺めながら、のんびりバスを待っていました。
この山には中世に小名部城の城館があったと伝えられています。
この山には中世に小名部城の城館があったと伝えられています。
いい一日を振り返りながら鶴岡へ
やってきたバスに手を振り乗せてもらう。
座るのは何時間ぶりだろうか、ほんと今日は歩いた。
いつもは固い路線バスの椅子も今日はソファーに感じる(笑)
座るのは何時間ぶりだろうか、ほんと今日は歩いた。
いつもは固い路線バスの椅子も今日はソファーに感じる(笑)
帰りは海に沈むいい夕陽が見られそうなので、鼠ヶ関駅前でバスを降りずに、そのまま海岸線をバスで走り「あつみ温泉駅」へ向かい、そこから列車乗ることに。
一日の旅の思い出を抱え、この夕陽の中をのんびりバスで走るって感慨深い。
一日の旅の思い出を抱え、この夕陽の中をのんびりバスで走るって感慨深い。
あつみ温泉駅でバスを降りる。
いい温泉街が広がる町だそうだが、それはまた今度。
いい温泉街が広がる町だそうだが、それはまた今度。
あつみ温泉駅のホームでたたずんでいると、黄金色に輝く景色の中を列車がやってきた。
17時15分発の酒田行き829Dに乗り込む。
17時15分発の酒田行き829Dに乗り込む。
今夜は鶴岡駅前まで戻って泊まります。
いい一日だったなぁ~、そんな気分を心地よい夕陽がさらに盛り上げる。でもビールは鶴岡に着いてから。
今日一日を振り返りながら、こんな車窓にずーっと眺めていました。
17時52分、鶴岡駅に到着。
リュックが重い!!
ホテルは駅前、もうちょっと頑張ろう。
リュックが重い!!
ホテルは駅前、もうちょっと頑張ろう。
ひとっ風呂浴びてさっぱりしたら、美味しいお酒を飲みに街へ出た。
地元の人たちが集っていそうな居酒屋さんへ。
カウンターで隣に座った農家をしているというおじさんと酒や肴を融通し合いながら、楽しく盛り上がり、いい夜になりました。
地元の人たちが集っていそうな居酒屋さんへ。
カウンターで隣に座った農家をしているというおじさんと酒や肴を融通し合いながら、楽しく盛り上がり、いい夜になりました。
2016-03-12 00:00
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