【2015年12月26日】

JR津軽線(青森~蟹田~三厩)


夜行列車で降り立った雪の中の青森駅。
新幹線への乗り換えに忙しく走る抜ける帰省客を眺めていると、私だけ時間が止まっているような錯覚。
目指すは「津軽海峡冬景色♪」、寒風吹きすさぶ北の外れ「竜飛岬」(※)。
JR津軽線に乗り換え、本州の最果ての駅へ。

(※)「津軽海峡冬景色」の中では、「龍飛崎」のことが「竜飛岬」として歌われています。


まだ眠る街を歩き、まずは駅前の温泉で朝風呂と朝食へ。


青森に降り立つ旅に毎度お世話になっている「青森まちなかおんせん」。
駅のすぐそばにある天然温泉で、朝6時から入れるのが魅力です。
さっぱりした後は、バイキングの朝食でおなかも満足。
夜行明けの再起動!に最適です。 


津軽線の列車の時間まで、青森駅前を散歩。
いつも必ず立ち寄る、青函連絡船の可動橋。貨物列車が船尾ハッチから出入りしていた往年の頃を思い出す。


路地に入ると、バラックの総菜屋さんから美味しそうなニオイが漂ってきます。 


年の瀬の街は、正月飾りの出店が沢山出ていました。 

青森ホリデーパスで終着駅「三厩」(みんまや)へ


今日の切符は「青森ホリデーパス」。
フリーエリアが広く、とてもお得です。


青森駅10:38の蟹田行きの電車で行動開始。
津軽線は青森~蟹田は電化、蟹田~三厩間は非電化区間です。
なので、蟹田駅で乗り換えです。  


車窓は地吹雪気味。津軽半島を北に向かって各駅停車でのんびり走ります。


蟹田駅に到着。
ここはJR北海道とJR東日本の”実質的”な分岐駅。
北海道へ渡るか、竜飛岬に向かうかの分かれ道です。
蟹田~三厩は非電化区間なので、ローカル風情漂う気動車に乗り換えです。


蟹田を過ぎると雪の降り方が強くなってきた。
北海道のキハ40は極寒地仕様の100番台だが、東北地方はワンランク下の寒地仕様の500番台。
北海道仕様と比べて窓が大きく、ガラスも一枚。
装備が軽く、軽快な走りです。


大粒の雪が降る、北の終着駅「三厩」(みんまや)。


駅員さんがいてストーブがある暖かい駅です。
この季節、荒天で列車が遅れても安心です。 

バスで龍飛崎へ


三厩駅から龍飛崎までは外ヶ浜町循環バスに乗ります。
白ナンバーの有償運行という、ちょっと特殊形態です。


岬に続く狭い道をバスに揺られて約40分で終点「龍飛崎」到着。
観光地であるが、この季節はバス停から先は深い雪の中。   


帰りのバスは2時間後。幸い私は、冬装備なので、意を決して雪中行軍開始。
今日、ここまで来たのは私だけかなと思ったが、コート姿で着いてきた強者が一名あり。
他の乗客は、ちょっと下にある龍飛崎温泉へ行ったようだ。


登ってきたよ、冬の龍飛崎。頭の中を「津軽海峡冬景色♪」のメロディーがヘビロテ^^;


この先には北の大地があるはずだが、あるのは風雪吹きすさぶ断崖のみ。
装備的にはここで2時間バスを待ってもいいのだが、あまり長くいると崖下に吸い込まれそうなので(笑)、竜飛の集落へ歩くことにした。  


登ってくる車も人も無い岬への道を独り歩く。


青函トンネルを掘っていた頃は、この先に工事関係者の大集落が広がっていたが、今は夢のあとの無人境。  


やっと海岸沿いの道が見えてきた。


ここからは海岸線を竜飛漁港へ。 


こんな吹雪の中を、リュックを背負って歩いている人なんていないよね^^;


誰もいない漁港にいるのはカモメだけ。


漁の安全を見守る神社。私も一礼。  


振り返ると竜飛の集落。


竜飛漁港のバス停は小屋がありホッとする。
吹雪の中をかなり歩いてきたので一息つかせてもらいました。  


やっと雪が止み、迎えのバスがやってきた。
荒天の歩き旅では、とてもホッとする瞬間。


狭い路地を進むバスの前には、重い雪を除雪する姿がちらほら。

三厩駅から今夜の宿泊地「津軽五所川原」へ   


バスの暖かさにウトウトしかけた頃、三厩駅に到着。


暖かな待合室は幸せ~♪  


まるで映画「鉄道員(ぽっぽや)」のワンシーン。
大雪の中やってきた列車を誘導する駅員さん。


頭の中に鳴り響く”発車のメロディー”は「津軽海峡冬景色♪」


真っ白に曇った窓。今夜は結構冷え込んでいるようだ。   


青森駅まで戻ってきました。
今夜の宿泊地は津軽五所川原なので、ここから奥羽本線に乗り換えます。


弘前行きの電車が到着。乗り込むとその暖かさにすぐにウトウト。 


津軽五所川原へ行くには、川部駅で五能線に乗り換え。
ブルーのラインが入ったキハ40が新鮮です。


大雪が降りしきる「津軽五所川原駅」に到着。
明日はこの駅から「津軽鉄道」に乗って津軽平野を北へ向かいます。