奥の細道を訪ねて~北陸車中泊の旅(3日目) [軽バンライフ]
【2023年4月30日】
道の駅ゆのたに~星峠の棚田~へぎそば~美人林~道の駅朝日
今朝は小雨模様。
エブリイの屋根に響く雨音を聴きながら、まずは目覚めのコーヒーから。
野菜をたくさん放り込んだ味噌汁で身体再起動。
今日は一日雨模様なので、予定していたトレッキングは明日にして、今いる道の駅ゆのたにの近くの観光地を回ってから、明日のスタート地点近くにある道の駅朝日へ進むコースです。
雨でガスって景色が見えないのではないかとちょっと心配しながら、くねくねした山道を十日町市、星峠の棚田へ。
おお!! これが棚田か!!!
北海道にはない棚田の景色、見てみたかったんだよね。
平地のない山間部を切り開いて水田を作り、米を育ててきた先人の苦労が偲ばれます。
見る場所によって、この景色の奥行き、水田の数が変わるので、ゆっくり歩き回りながらベストポジションを探しました。
霧雨模様で観光客もほとんどいなかったので、静かな山間の空気も感じることができました。
大小様々な水田約200枚がまるで魚の鱗のように斜面に広がり、 四季折々・朝昼晩と様々な顔を見せてくれる星峠の棚田は、十日町市に点在する棚田の中でも最も人気がある棚田スポットで、 雲海が発生し、水鏡が輝くベストシーズンには、その美しい風景を眺めようと全国各地から多くのカメラマンや観光客がこの地を訪れるそう。2022年には農林水産省「つなぐ棚田遺産」に認定されました。
だいぶのんびりしたのでお腹がすきました。
今日のお昼ご飯は、十日町市を代表する食のひとつ「へぎそば」を食べに行きます!
へぎそばは、海藻の「布海苔(ふのり)」をつなぎに使ったコシの強さが特徴。
もともとは織物づくりの際に糸に撚りをかけるため使用されていた布海苔。織物産業が盛んなこの地だから生まれた味だそうです。
市内でへぎそばが食べられる店はたくさんあるようですが、観光客なので(笑)店の前に長い行列ができていた、布乃利(ふのり)そば発祥の店「小嶋屋総本店」にやってきました。
待ってました!へぎそば登場。
つるりとしたのど越しと、コシの強さはとても新鮮で、食べに来た甲斐がありました。
私はソバのみの注文でしたが、周りのお客さんを見るとほとんどの皆さんがこの店のもう一つの売りである「天ぷら盛り合わせ」も頼んでいて、とても美味しそう。
「頼めば良かった!!」と私の貧乏性を悔やんだのでした(^^ゞ
さて、雨はシトシト降り続いているのが気になるけど、「美人林」と呼ばれるブナの一斉林へ向かいます。
しっとりとした雨の森の中、新緑が神秘的に輝く「美人林」が見えてきた。
北海道ではごく一部の地域にしかブナはないので、新緑のブナ林を見るのは初めてで感動的でした。
大正末期、3ヘクタールほどの丘陵に広がっていた樹齢約100年のブナの木々が木炭にするため全て伐採され裸山になりました。
ところが翌年春、ブナが一斉に芽生えて成長し、現在の姿に。
その立ち姿の美しさから「美人林」と呼ばれるようになったそうです。
この名前のイメージそのままの美しい森、とても綺麗でした。
このあとは、明日の「旧出羽参道」トレッキングに向けて高速道路を北上。
途中、夕焼け空が田んぼに映ってとても綺麗だったので高速を降りて、しばし見とれていました。
今夜は村上市にある道の駅朝日に隣接した「まほろば温泉」に入ってさっぱり。
そして、スーパーで買ってきたモツ鍋で晩ご飯です。
途中の道の駅で老夫婦が売っていた強烈そうな「ネギキムチ」がつまみです。
サッポロの「新潟限定」ビール「風味爽快ニシテ」で乾杯です。
北海道限定の「サッポロクラシック」のような位置づけ?で、きっとこの地域の皆さん好みの味なんだろうな。
強烈な「ネギキムチ」に負けない美味さでした。
新潟県の地ビールもモツ鍋と一緒に味わいました。
この黒ビール、なかなかの重さで美味かったです。
さて、今日もいい旅ができました。
明日は、昨年歩いた「旧出羽街道」の続き、山道21キロを8時間かけて歩きます。
それでは、お休みなさい。
つづく
奥の細道を訪ねて~北陸車中泊の旅(2日目) [軽バンライフ]
【2023年4月29日】
新潟港フェリーターミナル~弥彦神社~雲洞庵~道の駅ゆのたに
船室で目覚めた朝、フェリーは粟島沖を航行中。
デッキに出るととても良い天気\(^O^)/
新潟港入港までは約2時間。
朝陽を浴びながら船上露天風呂に入ってさっぱりしたら、がっちり朝ご飯です。
輝く海、新潟県村上市沖を航行中。もうすぐです。
フェリーは日本海から信濃川へ入ります。
その向こうには近代的な高層ビル群が建ち並ぶ新潟市中心部が見えます。
いよいよ新潟フェリーターミナルに接岸です。
そろそろ車両甲板へ降りて下船準備しなきゃ。
エブリイに戻り、ワクワクしながら下船待ちです。
無事に下前して「あざれあ」が見渡せる場所を探して、新潟上陸記念写真。
今日は弥彦神社~金城山雲洞庵をまわり、道の駅「ゆのたに」まで走る予定です。
お~!!! いつか旅行雑誌で見た弥彦神社の大鳥居が見えてきた。
弥彦山を神体山として祀るこの神社。
この迫力ある鳥居から望む背景が全てを物語っています。
弥彦神社は社伝によると紀元前392年に廟社を築いたことに始まり、2400年以上の歴史があるらしい。
鳥居をくぐると荘厳な空気が漂い、旅の始まりの安全祈願に参ります。
しっかりとお参りしてきます。
弥彦山(634m)の山頂への登山口にも立派な鳥居が立っています。
本来なら歩いて登って行きたいところですが、旅のスケジュールもあることから、今回はロープウェイで登ります。
さすが日本一の米所、新潟県。
果てしなく水田が広がっています。
日本海側を眺めると沖には佐渡島。
今度来た時には絶対渡るよ。
ロープウェイを降りてかなりキツい参道を登り切って山頂に着くと彌彦神社御神廟(やひこじんじゃごしんびょう)があり、彌彦神社祭神「天香山命(あめのかごやまのみこと)」と、姫神「熟穂屋姫命(うましほやひめのみこと)」が祭られています。
参拝を終えて門前町を散策。
ロープウェイを使ったとはいえ結構歩いて空腹。
お茶や甘味処に誘われます。
濃いめのお茶とおでんがとても美味しく感じられました。
お腹を満たしたら、また境内を散策。
弥彦神社の末社である祓戸神社へ。
ここには樹齢600年の大けやきが立っています。
陽が傾きだした頃、南魚沼市へエブリイを走らせます。
次の目的地はあえてこの時間に寄りたかったんです。
この場所は特に静かな時間にゆっくり拝観したいから。
金城山雲洞庵は曹洞宗のお寺(西暦701年創建)。
赤門をとおり荘厳な空気が漂う境内へ。
お地蔵さん一体一体に手を合わせて、石畳を歩いて本堂へ進みます。
「雲洞庵の土踏んだか・・・」
赤門から本堂に続く参道の石畳の下には、一石一字ずつ法華経が認められて埋められており、この石畳を踏みしめてお参りすると、罪業消滅・万福多幸の御利益に預かると信仰されているそうです。
本堂の前には苔むした仏様が鎮座しておられます。
本堂は、室町時代 永享年間に上杉憲実公によって建立され、現在あるのは江戸時代 宝永四年に廿四世によって再建されたものだそうです。
本堂の中に入ると、額縁のような窓辺からは大池を配した落ち着いた境内が眺められます。
廊下を歩くと格子窓と緑のコントラストが心地よく広がります。
ずーっと眺めていたい。
こんな畳の間で一日中、心穏やかに過ごしてみたいものです。
参拝客が帰った静かな夕暮れの境内、時間が経つのも忘れて、ゆったりと貴重なひとときを過ごしました。
水が張られたばかりの水田に映る「八海山」?の山並みが綺麗だったので車を止めました。
今夜のお風呂は魚沼市の「ゆ~パーク薬師」。
温泉に入ってさっぱりしたらP泊場所へ移動し、ご飯を炊きながら至福の一杯、東京クラフトの「I.P.A」が染み渡ります。
炊きたてのご飯、新潟産の刺身をつまみながら、今日一日をふりかえりました。
明日は越後松代棚田群 星峠の棚田を見に行きます。
それではお休みなさい。
つづく
奥の細道を訪ねて~北陸車中泊の旅(1日目) [軽バンライフ]
【2023年4月28日】
新日本海フェリー「あざれあ」船中泊
「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」(※)で始まる松尾芭蕉の「奥の細道」。
昨年のGWの東北車中泊旅で芭蕉の心に触れ、「奥の細道」を読んでから旅に出ていたらきっと、もっと深く、有意義な旅になっただろうとの後悔。
その反省にたち、今年のGWはしっかり読み込んでからの出発。
芭蕉が歌を詠んだ場所に立ち、当時(約330年前)の情景を思い浮かべながら、その心を少しでも感じることができたら、きっと、より豊かな旅になる。
昨年は「行くぜ東北!」フェリーで秋田に上陸、そこから北上し青森の大間から帰るコースだったが、今年は「北陸」を旅するために小樽発のフェリーで新潟に上陸して日本海沿いを南下し、敦賀から苫小牧に帰る9泊10日。
さて、どんな旅が待っているのか、不安と期待が交錯する中、新日本海フェリー「あざれあ」で出発です。
※現代語訳:月日は永遠の旅人であり、過ぎては訪れる年もまた旅人のようなものである
小樽港を17:00に発ち→新潟には翌日9:15着。約16時間の船旅です。
9泊10日の旅に、軽バンのミニマムな空間に厳選して積み込んだ荷物です。
大半の荷物は床下と天井に収納し、寝るためのスペースを最大限に確保。
新日本海フェリーの「あざれあ」。
1万4千トン、大型トラックを150台積み、日本海を時速約50キロで突っ走ります。
さて、手続きも済んでいよいよ乗船です。
GW前日夜発の車両甲板は、北海道から旅に出る皆さんの車が満載です。
今回は昨年(秋田)と違い所要時間が長いので、2等個室寝台を取りました。
小樽港から外海に出ました!
晩酌を前にまずはゆっくりお風呂に入ります。
移動中に風呂に入れるのがフェリーの楽しみの一つです。
今回の「あざれあ」には露天風呂があり、時速50キロで突っ走る中の「露天風呂」は、なかなかの強風が吹いていました(笑)
お風呂から上がってさっぱりしたら、夕食用に買ってきた格安弁当を食べながら至福の一杯。
旅の1日目ですから、レストランには行かずに節約してます(笑)
奥尻島のそばまで来たらもう22時。
明日からの長い車中泊に備えて今夜は早寝。
ほんとワクワクします。
お休みなさい。
つづく
あっと言う間にもう4月、出かけなきゃ(^^ゞ [軽バンライフ]
【2023年4月8日】
エルム高原家族旅行村(赤平市)
前回の出動から、コロナだの転勤だのいろいろあって、気づけばあの”極寒”雪中キャンプ以来3ヶ月間キャンプなし(゜∀゜)、もう4月だよ出かけなきゃ。
というわけで、たいした準備もなくエブリイで出動。
途中、上砂川岳温泉パンケの湯で温泉にマッタリ浸かって、さて、どこまで走ろうか?迷っているうちにエルム高原家族旅行村キャンプ場に到着。
今夜はここにのんびり車中泊です。
今回はスーパーで買ったものばかりだけど、まずはビールを開けましょう(笑)
特にBGMも用意してこなかったからラジオです。
リード線つないで感度アップです。
今夜のメインはもつ鍋。
ポータブル電源でIHヒーター使ったのでCO1は心配なしで、〆のラーメンまでしっかりやって、限界が来たら爆睡。
ただそれだけの夜を楽しみました。
【2023年4月9日】
翌朝はカーテンの隙間から注いできた眩しい朝陽で目が覚めました。
天気も良いのでリアハッチを開けて、ホントにのんびりしたときしかやらない豆をガリガリ。
苦いコーヒー煎れて目を覚ましながら、ご飯炊き。
そして、ご飯と味噌汁で簡単な朝食のあと、エルム高原温泉で朝風呂入ってから、帰路に就きました。
雪も溶けて今シーズン始まりましたが、今年は何泊できるかな。